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祖先は、はるか平安の時代までさかのぼり、当主は数えて23代目となります。

 「原」の名前が歴史に登場するのはおよそ800 年以上も昔のことです。筑後国原村、現在の福岡県浮羽郡といいつたえられています。私どものルーツをたどることができるのはありがたいもので、歴史を通してご縁をいただくことも少なくありません。
 祖先の中には、『平家物語』に登場する者、足利尊氏や毛利輝元に仕えた者、天正の遣欧少年使節団に加わった者もおります。幸いにして、多くの資料なども残っていることから、それぞれの職業や身分を知ることができます。二千町歩もの土地を支配し、今でもその名前が町名に残っている領主もいれば、雪舟の後継者として作品が国宝にまでなった絵師雲谷等顔も。少年使節団に加わった原マルチノは16代前の直影のフタイトコにあたり、彼の演説が日本で最初の活版印刷によって本となり出版されたという史実も残されています。
 江戸から明治にかけて筑後吉井小向村庄屋であった原家も、明治20年代に日田の隈町で製菓業を営むようになり、明治32 年(1899)から現在の地で味噌・醤油・清涼飲料水などを製造するようになりました。屋号の『まるはら』とともにある当主『次郎左衛門』の名前は、当代が先祖からの名前を受け、平成7年から正式に名乗らせていただいているものです。

当主次郎左衛門

お雛様のご縁

 雛人形も、原家が大きな縁を感じるものの一つです。当家には明治の時代までたいそう大きな雛飾りがあったと伝えられていますが、大火で財産とともに焼失してしまいました。しかし、当代を含め、先祖と同じ名前を持つ『次郎左衛門雛』の存在を知ってから、深い“縁(えにし)” を感じるようになり、雛人形の専門家の協力を得てその収集に努めてまいりました。

 『次郎左衛門雛』は、有職雛とともに公家雛と呼ばれ、大大名や上流公家の家にのみ伝えられた大変貴重なもので、最も収集が難しいといわれています。そのように高貴な雛人形でありながら、作り手の職人や工房の名が後世にまで伝えられているという驚き。名人・次郎左衛門の“仕事” がいかばかりのもであったのかとても心惹かれました。

 全国から観光客や見学者が訪れる「日田の雛祭り」。当家では平成12 年からこれに参加し、多くの方々に『次郎左衛門雛』を始めとする雛人形の数々をご覧いただいております。そして、この雛人形を通じても様々なご縁をいただくこととなり、深く感謝している所でございます。

次郎左衛門雛
次郎左衛門雛次郎左衛門雛次郎左衛門雛

ラムネの夢

虹色の虹は・・・
虹色ラムネ
▲虹色ラムネ
 「まるはら」にいらしたお客様が、時折、「あら?」とラムネが置かれているのを見つけてくださることがあります。味噌屋の手前味噌にはなりますが、じつはこのラムネ、『虹色ラムネ』といってなかなかの人気商品なのです。
 私どもは明治時代にはニッケ水やお菓子を作っており、その後明治32 年から醤油や味噌の製造とともにラムネの製造も始めました。今店先に並ぶラムネはこの蔵がその頃から伝統的に作ってきたラムネであり、本来無色透明のラムネですが、今では、アップル、オレンジ、グレープ、ハワイアンブルー、メロン、レモンの6 つの味わいと6 つの香り、やさしい色合いをお楽しみいただいております。ラムネには全て「花」と「野菜」由来の天然の香料や天然の色素を使っていますので、安心して飲んでいただくことができます。そして、その天然の色素ゆえに、段々とその色が薄れて行くのもこの『虹色ラムネ』の特徴です。中には、『虹色ラムネ』といいながら、6 色しかない・・・と疑問をお持ちの方もいらしたかもしれませんが、「虹色」の意味は、色の種類を指すものではなく、段々とその色が薄くなって行くその様がとてもロマンティックに思えたことから、時間とともに色が薄らいでいくまるはらのラムネに、その虹の名前をいただいたものです。
世界中で愛されてきたラムネに思いを馳せ
ラムネ瓶のコレクション
▲ラムネ瓶のコレクション
 『虹色ラムネ』の製造過程を皆さんにもご覧に入れようと製造工場はオープンになっており、見学できる仕組みになっています。いつでも見学出来るのは、多分日本では ここだけではないでしょうか?そして、この工場見学とともにお楽しみいただいているのが、四代目当主・原次郎左衛門がコツコツと集めてきたラムネ瓶のコレクションです。ここに並ぶラムネの瓶はそれぞれの時代を映し、ラムネの変遷を物語っています。中には、まるで貴重な薬でも入っていたかのような特殊で豪華なガラス製のボトルがあったり、遠いヨーロッパから長い船旅の末日本にたどり着いた大変貴重なラムネの瓶もあり、これらはコレクターの間でも「日本一のラムネ瓶コレクション」として高く評価されています。古いボトルやそのデザインから、いろんな国が偲ばれ、それらを愛飲していた人たちにも思いが及ぶ、そんなラムネの夢をお楽しみいただけたらと思います。